11:須賀川(すかがわ)宿
・宿場内の所々に街道筋の面影のある建物が現れる
・芭蕉や相楽等躬など俳句に関連した遺跡が多い
・宿場の先は川を渡り、丘を越え、田圃の中を進む典型的な街道コースだ

 須賀川---一里塚跡---筑後塚供養塔群---滑川橋---笹川 5.9km
 2008年5月5日、2009年9月24日





 右手の東北電力の事務所の前には須賀川宿の南の木戸だった黒門跡の標識がある。朝4時開門、夜22時閉門だったと記されている。木戸の内側に曲尺手があったのでその名残で街道がカーブしている。内側から見るとずれていることが良くわかる。


 黒門跡を後にして宿場内を進むと100m位先の右手には東京オリッピックで銅メダルをとった円谷選手の記念碑がある。地元大町出身だと解説してある。暫く進むと左手に軒の栗庭園という小さな公園がある。芭蕉と曾良、それと相楽等躬の可愛い像があり、等躬の屋敷跡を記している。


 さらに進んでNTTの社屋前に行くと相楽等躬宅跡、可伸庵跡の案内板が現れる。芭蕉と僧良は元禄2年4月22日から8日間、現NTT須賀川ビルの地にあった等躬宅に滞在したと記している。なお、ビルの裏手には隠世の僧・可伸の庵跡があり、そこには芭蕉が読んだ「世の人の見つけぬ花や軒の栗」の句碑がある。なお、相楽等躬とは本名を相楽伊左衛門といい、問屋をしていたので商いで度々江戸に出ており、須賀川俳諧の宗匠として芭蕉とも関係があったと記されている。


 NTTビルの先を左手に進むと右手に櫺子孔子の旧家が現れる。また、その先の左手には小豆色の屋根と壁をもった珍しい蔵が現れる。この地方ではハイカラな小豆色の蔵が多いなと思いながら進むと市役所の前に出る。その右手に芭蕉記念館があり、無料なので拝見させてもらった。芭蕉と曾良の旅姿の絵や「風流のはじめや奥の田うえ唄」という句は等躬との会話の時に披露されたのだとの解説などが展示してある。


 さて、街道に戻って先に進んでいくと、現代的な商店街やホテルが並んでいるが、その間の左手奥になまこ壁の蔵などが見えたりして街道筋の面影が残っていた。街道は北町の左カーブの所で左折して進み、病院前で右手に進む。そして車道を越えて釈迦堂川の河原へと降りていく。


 往時は今の中宿橋と須賀川橋の間に中宿橋があり、それで川を越えていたが、水害で2年に一度は落橋していたとのことである。川の土手に登っても今はその橋跡も見当たらない。なお、土手の手前の学習塾跡の裏には川の名前の元となったのか、釈迦堂跡の碑がある。


 現代の中宿橋を通って釈迦堂川を渡り、鎌足神社の手前を右折して進む。直ぐに左折して工場の前に出て工場沿いに進む。すると東北本線を越える立体交差の車道にでるが左折して下の道を進むと、やがて東北本線を越えるための地下歩道が現れるので、そこを通過して反対側にでる。数年前までは踏み切りだった。なお、往時はここから真っ直ぐ釈迦堂川まで街道が続いていたのだが、工場や河川工事で街道が消滅してしまったとのことだ。


 地下歩道の先には真っ直ぐな街道が現れる。東北本線を後にして500m位街道を進むと、緩い登り坂の右手に二十三夜塔などの石碑の山が現れ、その先に森宿の一里塚跡が現れる。東側だけだが盛り土の痕跡と石碑がある。日本橋から六十番目の塚だと横の案内板に書いてあるが、ほとんど文字が消えていて読めない。残念だ。


 坂を登り暫く進んで行くと、やがて三叉路を直進する。その三叉路の先の右手に筑後塚供養塔群という4つの板碑が現れる。この板碑は阿弥陀仏の来迎供養塔で、死者の供養と自らの死後の安楽を祈って祀られたもの。中世までは東山道だったこともあって、小学校の前を通る街道に残されていたものをここに移したと案内板に記されている。その隣には庚申塔や石碑が多数集められいる。その先の下り坂の左手にも古い石碑や十三夜塔などが祀られている。


 街道を進むと滑川に突き当たり、川に沿って右にカーブする。しかし、これは現在の道で往時は直進して橋を渡り、そのまま真っ直ぐ進んでいた。その街道跡が対岸の田圃の中の畦道として残っているとのことである。そうとは知らずに私は川沿いに進み、その先で滑川橋の袂の右手の道標に気を盜られていた。


 滑川橋を渡り反対側で街道を探索すると民家の間に田圃に向かう道が現れる。道は民家の裏で畦道に続いている。途中、石碑が二つ現れるが不明。クランクする畦道を進んでいくとやがて現在の車道と合流する。なお,畦道は民家の庭先に続いていたので詳細は古老に聞くといいと紹介されたがどこの家なのか不明で聞けなかった。(2009年9月24日)


 右手からの車道と合流して旧国道を進む。清陵情報高校の下を通過した先で東北本線の踏み切りを渡る。その先は歩道の無い道路なので、対面交通となるように右側を歩き、前方からの車に注意して進む。時々大型トラックが通過するのでスルリ満点の街道だ。水郡線の踏み切りを渡り、新幹線の高架下を通過すると、その先は笹川宿だ。



(10笠石宿) (12笹川宿)

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