34:宮(みや)宿
・蔵屋敷や門構えの屋敷など街道筋の面影のある宿場だ
・コカコーラ前の街道は車が少ないので歩きやすい
・大高山神社の裏参道となっている街道もなかなか味のある道だ

 宮---コカコーラ前---T字路---金ヶ瀬 5.3km
 2009年5月3日





 宿場内に入ると左右に、門構えのあるなまこ壁の蔵屋敷が現れる。また宿場の中程、左手の阿部さん方の庭には明治天皇御駐蹕之碑がある。話を伺おうと訪ねてみたが留守だった。隣には門構えのある旧家(肝入り家)が現れる。


 街道は伊勢屋という店の所でT字路となり右折する。しかし、ここを直進してその先にある刈田嶺神社の白鳥の石碑を探訪する。鳥居を潜り、緩い階段を登っていくといきなり犬に吠えられる。神主が出てきたので挨拶して門を潜る。伊達氏や片倉氏が保護したといわれるだけあって大きな本殿の他に門や鐘楼がある。珍しい造りだ。


 本殿の裏に回ると、江戸時代に造られた五つの白鳥古碑がある。左右対称の白鳥古碑は同時ではなく、左の碑が造られてから3年後に右の碑が造られたものだと解説している。てっきり同時だと思っていたので「へえ?」と驚く。白鳥にまつわる児捨川伝説についても詳しく解説している。神社を出た所で、時計を見たらランチタイムをだいぶ過ぎていたので、一応ランチタイムを取ることにする。石段に腰を降ろして、定番のおにぎりとお茶、お菓子などを食べて暫し休憩。


 刈田嶺神社を跡にして伊勢屋前まで戻り、そこから左折して街道を進んでいくと、川の先でニコンの工場が現れる。ニコン愛好者としては親しみを感じてしまう。しかし休日で人の姿は無かった。街道はその先へ進んでいくと国道四号線を横断して国道の右手の道となる。コカコーラの配送センターのような建物の前を通過し、T字路をいったん右折したその先で、直ぐに武田工務店の前で左折して私有地かと見紛う小道を通って再び国道に合流する。


 ここからは行楽の車で渋滞している国道四号線を暫く進む。街道は、北白川へ右折するT字路を過ぎた所で、左手に進む小道となる。車道とは区切られているので歩きやすい。途中山吹の花などを愛でながら進んでいく。


 やがてY字路が現れる。その手前の左手に明治22年設置の里程標がある。仙台まで何里と刻まれていたのだろうが石の上部が失われているので何里かは読み取れない。街道はY字路を左手に進む。


 大正初期に大高山神社がここに移転してからは神社の裏参道となり、ひっそりとした街道の傍らには山吹の花がよく似合う。神社の境内に入ると、表参道に降りる階段の手前に、南部鉄でできた珍しい鳥居が現れる。1801年に鋳造されたものだが錆びて風格が出ている。なお、ここでも犬が飼われていて、うるさく吠えるのが玉に傷だ。鉄の鳥居をデジカメに納め、階段を降りていくとその先は金ケ瀬宿だ。



(33白石宿) (35金ケ瀬宿)

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