15:吉原宿(よしわら)
・人口2832人、家数653軒、旅籠60軒、本陣2軒
・江戸時代に宿場が設置されたときは現在の元吉原あたりにあったが、津波などで移転した
・駿河半紙の生産地から、今は近代製紙業の町になった

 吉原---本市場---富士川橋---相生町---蒲原 11.1km
 2002年9月21日、22日、2011年8月1日





 新幹線ガードを潜り川沿いの右手の道を進んでいくと左手に左富士神社が現れる。ここからは民家が立ちすぎて富士山はまるっきりみえない。そのまま進むと交差点にぶつかり、交差点の先の道路の左手には松の木があり、そこに左富士の碑があった。しかし、周りは民家や工場のような建物が立ち、松もイマイチだなと思いカメラに納めなかった。東海道で二箇所しかないという名所の価値がわからなかったのだ、反省!。
 2011年8月1日、名勝左富士と本陣跡を探して再び吉原宿を尋ねた。まず、名勝左富士の地に立ったが、残念ながら富士山は雲に覆われてしまっていた。以前來たときには松の一部が松枯れ病にやられていて貧相な感じだったが、今は松も青々としていて綺麗に整備されている。しかし、ガスがかかってしまい相変わらず工場の屋根しか見ない。富士山が見えないのが残念だ。(追記完)


 ということで、その先に進むとY字路を左手に曲がった所の橋の手前に平家越しの碑がある。1180年、源氏軍と対峙した平家の大軍は付近の水鳥の羽ばたきに驚き退却してしまったという富士川の合戦を記した碑である。


 大きな工場を左手に見ながら先に進むと、工場の先当たりからがかつての吉原宿になる。岳南鉄道の踏み切りを越えるとアーケード街に入る。吉原2丁目の交差点の先、右手のコンドウ薬局の所が下本陣跡である。店に入って確認したら、店先にタイルが埋めてあってわかるようになっていること、この先にも本陣跡があり、同様にタイルが埋め込まれていることを教えてくれた。お礼を言って、早速歩いていくと、次の交差点の右手、韓国料理店の所が脇本陣跡で、タイルが埋め込まれている。その先に進むと、右手のパチンコ富士見会館の所が上本陣跡だ。店先の歩道にタイルが埋め込まれている。なおパチンコ店の上階には居酒屋つぼ八があり、地図上ではつぼ八と表示されている。(追記完)


 二丁目の交差点で左折して暫く進んでいった左手に今日の旅籠、ビジネス旅館美波あった。玄関には旅籠の写真があり、歴史のある宿のようだった。大きな風呂がなんといってもよかった。
22日8時15分出発。曇り空だが午後からは50%の確率で雨との予報。二丁目の交差点にもどって東海道を進む。400mぐらい進んだところで左に曲がる。ここが吉原宿であることを示す道標があり、吉原宿の移転の経緯や、本陣、脇本陣、百軒を超す旅籠屋があったことなどの宿場の由来を書いた掲示板もあった。残念ながら本陣や脇本陣などは残っていないようである。


 曇り空の中でも、富士の裾野の宿場なので富士の姿が大きく見える。すっきり、くっきりとならないのが今ひとつという感はするがカメラに納めておいた。途中、川原宿という住宅地のところで、民家の塀の一角に袂のさえ神という珍しい道祖神がある。さらに街道を進むと大通りと交差する。この大通りの北側に富士の雄姿がどおーんと現れる。歩道の真ん中あたりでカメラに納めたが、青信号なのにゆっくりしていてはいけないと焦ってしまい、シャッターを押したがボケてしまっていた。どうもカメラ自身も焦ってピントを合わせきれなかったようだ。それにしても迫力のある富士だったなと心に残った。


 さらに進むと保健所の大きな建物の側に、この地域が間宿の本市場であったことを示す碑がたっている。その先には民家の前に鶴芝の碑がある。本市場にあった鶴の茶屋の跡を示す碑である。私が通り掛かった丁度この時、碑を前にしている民家の人の引っ越しだったため、碑の前にトラックが横付けされ、正面は遮られてしまっていた。あ?残念!


 街道沿いの小川を見ると、水がとうとうと流れており、富士の湧き水が豊富なこと実感させる。そんな感じを持ちつつ進むとやがて富士川橋にでる。ここから富士を見ると既に山頂には雲がかかっていた。1時間前の雲がかかっていないあの富士の雄姿を見たし、カメラにも納めたので諦めて先を急いだ。


 橋を渡ると右手に常夜灯と門倉了以の碑がある、が富士の様子を撮ることに気が回って碑の写真は撮らなかった。急坂を登って行くと間の宿であった岩渕にでる。右手に脇本陣跡があるが工事中でビニールシートに覆われていた。その先には右にカーブする角に岩渕の一里塚が現れる。日本橋から37里、左右の塚が健在で、彼岸花が群生していた。


 一里塚を越し小学校を過ぎてから300m位しばらく進み右に入るのであるが、ここが分かりずらい。結局、坂の下までいってしまった。ガソリンスタンドのオネイさんに聞いたら、来た道を戻っていき郵便局の先を左手に曲がることを教えられた。右手の郵便局を見つけたら、手前の四つ角にもどるというのがいい策かなと反省して進む。東名高速道路下に続く坂の途中に中之郷の休憩所があったので一休み。富士の眺めのよい所だったが、曇り空でイマイチだった。東名高速道路の下をくぐり左手に進み坂をくだる、次に新幹線の下をくぐり、坂を登っていき再び東名高速道路に出会うが、今度は上にかかる橋を渡っていく。坂を下っていくとその先は蒲原宿だ。



(14原宿) (16蒲原宿)

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